食事摂取基準で見る「エネルギーと三大栄養素のバランス」
いそがしいヒトでも、すぐに始められて長く続けられる発酵食生活、「シンプル菌活」を考えます。
以前の記事(食事摂取基準から考える「シンプル菌活メニュー」)で提案した一日の献立について、その栄養バランスを「日本人の食事摂取基準」をベースに検討していきます。摂取基準については以前の記事(「食事摂取基準」から考える重要な栄養素)もご覧ください。
エネルギーと三大栄養素の食事摂取基準
「日本人の食事摂取基準」には年齢・性別ごとにエネルギーと各栄養素の基準が示されており、エネルギーや栄養不足、または過剰摂取による健康障害や生活習慣病の予防を目的として定められています。よって、これらの基準を満たしていれば、つまり「栄養バランスが良い」ということになります。先ずはわたしの場合「30~49歳 男性」の場合で見てみます。
(「日本人の食事摂取基準(2020年版)の概要」より)
以下の表には、一日に必要なエネルギーの総量とそれを構成する三大栄養素の割合、そして食塩を摂りすぎないための上限として、各々の目標量が示されています。健康づくりに役立つ重要な指標として、栄養成分表示が義務付けられている項目群です。栄養バランスの第一歩として、まずはこれらの目標が達成されていることを確かめます。
日本人の食事摂取基準(三大栄養素と食塩相当量) | |||
---|---|---|---|
エネルギー | 推定必要量 | kcal/日 | 2,300~3,500 |
たんぱく質 | 目標量 | %エネルギー | 13~20 |
脂質 | 目標量 | %エネルギー | 20~30 |
炭水化物 | 目標量 | %エネルギー | 50~65 |
食塩相当量 | 目標量 | g/日 | 7.5 未満 |
1日に必要なエネルギー量を考える
最も重量な指標であるエネルギー量については、ご自身の体格や活動量に合わせて算出することができます。食事摂取基準で示された「推定必要量」では幅が広すぎるため、ご自分の身長と「身体活動レベル」をもとに、より正確な目安を把握しましょう。エネルギーの総量が決まれば、「理想のPFC比率」から三大栄養素の目標摂取量も自ずと導かれるという流れです。
1日に必要なエネルギー量
1.標準体重を算出
標準体重:身長に対して最も病気にかかりにくいとされる体重
標準体重(kg)= 身長(m)× 身長(m)× 22
2.基礎代謝量を算出
基礎代謝量:全く活動しなかった場合に一日に消費されるエネルギー
基礎代謝量 = 基礎代謝基準値 × 標準体重(kg)
基礎代謝基準値 | |||
---|---|---|---|
18-29歳 | 30~49歳 | 50歳以上 | |
男性 | 24.0 | 22.3 | 21.5 |
女性 | 22.1 | 21.7 | 20.7 |
3.1日に必要なエネルギー量を算出
1日に必要なエネルギー量(kcal)= 基礎代謝量 × 身体活動レベル
身体活動レベル(15~69歳) | ||
---|---|---|
低い | 1.50 (1.40~1.60) | 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心。 |
ふつう | 1.75 (1.60~1.90) | 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客など、あるいは通勤、買物、家事、軽いスポーツなどのいずれかを含む。 |
高い | 2.00 (1.90~2.20) | 移動や立位の多い仕事に従事。あるいは、余暇における活発な運動習慣がある。 |
わたしの場合。。。
標準体重 = 1.67m × 1.67m × 22 ≒ 61.4 kg
基礎代謝量 = 22.3 × 61.4 ≒ 1,369 kcal
1日に必要なエネルギー量 = 1,369 ×(1.60~1.90)
≒ 2,190~2,600
エネルギー量をこの範囲におさめていれば、1日に必要な熱量が不足することなく、標準体重を維持できる!ことになります。
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