「40代からはじめる
『腸活×菌活』完全マニュアル」
斜め読み②

「腸活」でココロも健康に

わたしにとって「菌活」は、「きのこから始まって発酵食品まで『菌の恩恵を受けられる食材』を積極的に食事にとりいれる活動」であり、「健康なカラダづくりのための食習慣」です。一方、田和先生の「腸活」はそれだけにとどまらず、「ココロとカラダの健康をつくるための『腸がよろこぶ』あらゆる活動」を包含しています。

健康と美と幸せをつくるための源はすべて腸であり、その中でも腸内細菌たちの存在やはたらきにもっとフォーカス されることと思います。

田和璃佳. 40代からはじめる「腸活×菌活」完全マニュアル (p.155). 株式会社徳間書店. Kindle 版.

腸活によってもたらされるのは「健康なカラダ」だけでなく、「直接的にわたしたちの幸福感に寄与する」ということが医科学的に裏付けられており、田和先生によってわかりやすく紹介されているのが当書です。

セロトニンの約9割が腸内細菌でつくられています。(中略)セロトニンは、精神の安定と 幸福感をもたらすホルモンであることから、「幸せホルモン」とも呼ばれ、セロトニンが多いほど幸福感・精神の安定感が得られます。(中略)さらに、腸内細菌が直接脳にメッセージを送っていることがわかってきました。つまり「腸がご機嫌だと脳も快調になる」というのです。

田和璃佳. 40代からはじめる「腸活×菌活」完全マニュアル (p.131). 株式会社徳間書店. Kindle 版.

「先ず健康があって、その先に幸せがある」という固定観念がわたしにはありましたが、そうではなく、「腸がよろこぶことは、わたしも嬉しい」という具合に腸と幸福が直結しているという発想は画期的です。その事実を知り得ただけで、早速なんとも幸せな気持ちになれました。 さらに印象的だったのが、田和先生との対談で紹介された藤田先生の以下のお言葉です。

インドネシアのカリマンタン島に研究で何度も訪れていると、子どもたちが不衛生な場所にいるにもかかわらず元気 に遊んでいた光景が目に留まったんです。(中略)島の人たちはお金は持っていないけど全体的に豊かさというのを感じたものです。

田和璃佳. 40代からはじめる「腸活×菌活」完全マニュアル (p.148). 株式会社徳間書店. Kindle 版.

日本のように除菌・殺菌過剰な環境よりも、土由来の多様な菌群とふれあって過ごすカリマンタンのヒト達のほうが幸せに見えた。「お金では手に入らない幸せ」を見かけたことが、「免疫学」の第一人者である藤田先生が現在の研究を始めるきっかけとなった、というお話です。 「カラダの健康」を目指して手に取ったこの本ですが、「ココロの健康」、幸せについても考えさせられる良い出会いとなりました。

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