「40代からはじめる
『腸活×菌活』完全マニュアル」
斜め読み③

「腸活」でアンチエイジング

前回の記事で腸がもたらす「幸福」について書きましたが、当然当書には「健康」と「美容」についても書かれています。中でも印象的だったのが「短鎖脂肪酸」と「ヤセ菌」の話です。
最近の腸に関する研究から「腸もれ(腸管壁浸漏症候群)」がさまざまな病気の原因であると指摘されるようになったとのこと。小腸に隙間が空いて血液内に異物が漏れ出てしまう病で、腸内細菌の減少による腸の免疫力低下が原因とされているそうです。予防策として、腸内で産生されて腸壁を修復してくれる「短鎖脂肪酸」が注目されており、この短鎖脂肪酸をたくさんつくるためのエネルギー源として酢酸、つまり「お酢をのむこと」が勧められています。

お酢を飲むと腸壁のエネルギー源となる酢酸を補給することになります。(中略)「酢を食事に取り入れる」ことで腸壁は穴があきにくく強固なものになります。

田和璃佳. 40代からはじめる「腸活×菌活」完全マニュアル (p.108). 株式会社徳間書店. Kindle 版.

わたしが実践中の「シンプル菌活」でも「飲料酢」を常飲していますが、さらに田和先生は、大腸菌が短鎖脂肪酸をつくるためのエサになる「食物繊維」を十分に摂ることも重要であると述べ、「温酢キャベツ」を「腸活最強のおなかレシピ」として推奨しています。そしてこの短鎖脂肪酸、ダイエットにも効果のあることが最近の研究で明らかになってきたとのこと。肥満状態のマウスに短鎖脂肪酸に代表されるプロバイオティクスを投与したところ、内臓脂肪の減少ほかダイエット効果を示す結果が得られたそうです。 さらに腸内細菌の中には、肥満につながる「デブ菌」と痩せやすさに関連する「ヤセ菌」が存在し、どのタイプが優勢を占めるかによって体重と健康状態に影響がみられるとしています。

さまざまな細菌たちが相互に作用しあって、いろいろな産生物をうみだしてくれてその結果、私たちの健康がもたらされています。まさに腸内細菌の多様性が「痩せやすい体をつくる」と言えるのです。

田和璃佳. 40代からはじめる「腸活×菌活」完全マニュアル (p.113). 株式会社徳間書店. Kindle 版.

このあと、「腸と美容」の話は「ダイエット」から「アンチエイジング」へと展開されます。老化防止効果として化粧品などでよく目にする「抗酸化」ですが、腸がつくり出す水素が体内の活性酸素と結びつく現象こそ最大の抗酸化作用だといわています。しかもこの水素、前述の「ヤセ菌」が食物繊維などをエサにして大量に発生させるということで、若さのカギもやはり腸内細菌がにぎっているということになります。

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